新しい年を迎え、みなさま いかがお過ごしでしょうか。

作業療法士の多くは、休日リハビリテーション体制加算の算定事業所や通所介護サービスなど対象者のニーズに応えるべく年末年始気分もそこそこに、新型コロナウイルス感染症の猛威も相まって、種々の対応に明け暮れた年末年始であったことと察しています。でも、私たち自身のwell-beingなくして、対象者のwell-beingを支えることはできません。今年最初の3連休には、ホッと一息をつく時間や、目的や価値をもつ生活行為(家事、仕事、趣味、遊び、対人交流、休養)に充てる時間を作るとともに、今年一年の課題や目標を書き出してみてはいかがでしょう。

 全国でも先駆けて少子化と高齢化の進展する島根県においては、家族による介護力の低下から退院支援に難渋することは日常の業務の中でも当たり前に接する課題ではないでしょうか。今後ますます労働人口が減少していくなか、医療介護分野の労働力需要はますます高まると言われます。ICTや機械の導入による省力化には限界がありますし、私たち作業療法士の仕事こそ省力化できない役割を担っています。小規模多機能事業所や訪問サービスなどの充実は進められていますが、地域で医療や福祉、さまざまな施策と一体となって地域のニーズに沿った協議に作業療法士は参画できているのでしょうか。

2023年は臨床における目の前の対象者のみならず、あなたが住まう地域、あなたが勤務する事業所、あなた自身の役割を考える1年にしてみてはいかがでしょう。士会の研修会にもこうしたエッセンスを盛り込んだ企画を年始より進めています。

どうぞオンラインでの研修環境を活用して参加ください。

島根県の作業療法士にとって、ステップアップの一年となるよう今年も微力ながら士会事業の舵取りを担わせていただきます。

 
2023年1月
一般社団法人 島根県作業療法士会

会長 小林 央